【化学工学専攻者向け】高圧ガス検定受験所感【化学と機械どちらをうけるべき?】

今回は化学工学専攻の管理人が高圧ガス製造保安責任者の甲種化学検定を受講・受験してきたので、化学工学(特に単位操作)専攻者向けに甲種化学か甲種機械のどちらを受けるべきかを解説する。

結論から言うと、化学工学専攻者は甲種機械をうけるべきである。

特にアセトアルデヒドと言われて化学式をぱっとかけない人は、機械甲種を受けてくれ(血涙)
そんな化学式かけない奴なんかおるんかと思われる読者もいるだろうが、一定数存在するんだ信じてくれ。

 

甲種化学と甲種機械の違い

早速、甲種機械と甲種化学の令和2年度検定の学識分野の問題とキーワードを紹介する。大学または業務での経験から見覚えがある科目を選択するのが良いだろう。

甲種化学
問1:理想気体の物質量、全圧の計算 キーワード:飽和蒸気圧、分圧
問2:標準ギブズエネルギー、平衡定数の算出 キーワード:-ΔG=RTlnK
問3:反応速度、アレニウスの式 キーワード:アレニウスの式、k=Aexp(-E/RT)
問4:爆発を示す三角図 キーワード:燃焼範囲、ル・シャトリエの法則
問5:語句説明
問6:語句説明
甲種機械
問1:カルノーサイクル キーワード:熱力学第1法則
問2:ニュートン流体の語句説明 キーワード:レイノルズ数
問3:自由膨張変形 キーワード:伸びと歪みの関係式、応力と歪みの関係式
問4:材料腐食の語句説明 キーワード:湿食、不動態皮膜
問5:ポンプの軸動力、揚程 キーワード:全揚程、損失水頭

機械全体に言えることは、全体的に穴埋めが多く、ほとんどが計算問題の化学より難易度が落ちる。基本的には機械は公式を覚える事で問題なく穴埋めできる。

化学においても解き方さえ覚えれば解けるが、公式を覚えるのと公式を使って計算するのでは難易度は違ってくるだろう。

また、化学の計算問題では自然対数の積分、単位換算、化学式を書け、が当たり前に出るので、化学を受ける際にはこいつらの復習から入ることになる。そんなの覚えてないよという人は機械を受ける方がいいだろう。

勉強時間は?どう勉強したらいいのか?

勉強時間

2021年甲種化学は講習が4月14日~16日、検定が5月30日が行われた。約1か月半の準備期間があり、その間にはゴールデンウィークがある。これは、ほぼ例年変わらないだろう。

管理人は平日は学識の大問を一つ、二つ解いて、解説を見返し、分からなかった所を解きなおした。これで1時間ぐらいの勉強時間である。

休日は1年分の過去問をといて、見直しを行う。これで2時間~3時間ぐらいの勉強時間。

ゴールデンウィークは1~2年分の過去問を解きつつ、息抜きで保安管理技術(マークシート式)を眺めて、半日ぐらい勉強する。

もちろん遊んだり、さぼったりして、実際に勉強したのは全期間の7割ぐらいだろう。この程度の勉強量で、10年分の過去問を3~5周ぐらいできるとおもう。3~5周しておけば、解き方で困ることは確実にないだろう。

 

勉強方法

学識は過去問を解くだけで十分である。化学は数字が変わるので、解き方を覚える必要があるので、大問の流れを意識して解くのが良いだろう。

保安管理技術は、自分なりのわからないところをエクセルにして単語帳にして持ち歩こう。

まとめ

検定の合格基準は学識、保安ともに6割なので、勉強すれば、ほぼ確実に合格することが出来る。ただし、化学はそれを解くための前提知識が機械よりも多いため難易度が増加する。

化学工学専攻者の基礎知識は、甲種機械よりと今回の受験で感じた。2022年の検定または2021年の国家試験を受ける化学工学専攻者は自分の知識、経験にあった分野を選んで受験してほしい。

以上、ご安全に

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